こんにちは、「にぎわす.com」の Satokoです^^
今回はティーンエイジャーが主人公のドラマとしては、
難しいテーマが主題になっていますね・・・
オーストラリアからのドラマ、
『ファースト・デイ わたしはハナ!』
(原題: First Day)
その中から今日は、
主人公: ハナ役
イーヴィー・マクドナルド
をピックアップしてみたいと思います!
胸を張って自分らしく生きるイーヴィーですが、
周りの理解が得られず死を考えた時もあったようです。
『ファースト・デイ』のメイン出演キャスト
ハナ・ブラッドフォード役イーヴィー・マクドナルド
・・・(日本語吹き替え: 井手上 漠)
ハナの母: アマンダ・ブラッドフォード役ジョアン・ハント
ハナの父: スティーブ・ブラッドフォード役マーク・サターノ
ハナの兄: ジャック・ブラッドフォード役イーサン・ギフォード
数学教師: フレイザー先生役ブレアナ・ハーディング
ニューエン校長先生役アンソニー・ブランドン・ウォン
ハナの友達: オリヴィア役エレーナ・リュー
ハナの友達: ナタリー役ナンディニ・ラジャゴパル
ハナの友達: ジャスミン役アーウェン・ダイアモンド
イザベラ役イザベル・バーメスター
サラ役ジェイク・チャイルズ
イーヴィー・マクドナルド・プロフィール
名前: Evie MacDonald(イーヴィー・マクドナルド)
生年月日: 2005年4月24日(年齢 16歳)
出生地: オーストラリア・ビクトリア州メルボルン
活動分野: 女優、モデル、慈善活動家
特技: 体操
好きな事: 友達と出かけること
好きな色: ピンク
所属事務所: Sophie Jermyn Management
Instagram: Evie James Macdonald (@evie_m_official)
9歳で心とカラダの性別が一致しないトランスジェンダーに! イーヴィー・マクドナルドの生い立ちと学生生活
イーヴィー・マクドナルド(Evie MacDonald)は4人兄弟姉妹の2番目です。
誕生日は2005年4月24日、
生まれたのはオーストラリア・ヴィクトリア州メルボルン、
生まれた時の名前は「イーサン(Ethan)」でした。
そう、イーヴィーは男の子として生まれたんです。
幼い頃から人形遊びやお姉ちゃんの洋服を着ることが大好きだったイーヴィー。
両親は「一過性だろう」と思っていましたが、年月が経っても変わりません。
両親はどうしたら男の子らしく振る舞えるのか、何度も教えました。
スポーツをさせ、髪の毛をいつも短く切り、
男の子なんだから女の子の真似事はダメだと言いました。
でもイーヴィーの混乱は増すばかり。
なんで自分が「HE(彼)」と呼ばれるのか、理解できなかったのです。
「私は女の子なのに何かがうまく行ってないって感じてた。
頭の中が本当にこんがらがってたわ。
だって私、プリンセスになりたかったし、バービー人形で遊びたかった。
私はずっと、自分は女の子だと思ってたんだから。」
引用元:9news
子供を息子として育てようとする両親と
「自分は女の子なのに、生まれる時に男の子にされた」と信じるイーヴィーの間に、
喧嘩は絶えませんでした。
そしてある日、イーヴィーが学校でピンクと白のアクセサリーを作って持って帰ると、
迎えに来た母親は怒って車の窓から投げ捨ててしまいました。
それは女の子のものでしょと言う母親に、イーヴィーはこう言い返しました。
「どうして私を受け入れてくれないの?」
その数カ月後、事態が大きく動きます。
「ママのところに行って
『伝えたいことがあるけど口では伝えられない』て言ったの。そしたらママがケータイ渡して、そこに書いてって言ってきた。」
「だから書いたわ。『私は死にたい』って。」
引用元:9news
「この世で男の子として生きるぐらいなら、天国に行って女の子になりたい」
と訴える我が子を目の前にして、母はやっと
「変わらなくちゃいけないのは自分なんだ、この子は何も悪くない!」
ということに気付いたのです。
すぐに専門家を訪ねると、
イーヴィーは心とカラダの性別が一致しないトランスジェンダーだと告げられました。
彼女を押さえ込んでいる枠を取り除くように、とも。
そしてついに、イーヴィーは女の子として、
年齢9歳のトランスジェンダーとして生活できるようになったのです。
「イーヴィー」として生活できるようになる前は辛かっただろうな・・・
ご両親が理解して支えてくれるようになって、本当に良かった!
ご両親も当時の葛藤は計り知れないものがあったでしょうね。
でも一難去ったらまた一難、新たな問題が発生します。
学校が超保守的で、先生達がトランスジェンダーを受け入れてくれなかったのです…
親の了承なしに勝手にカウンセリング受けさせたり、
答案に「イーヴィー」と書けば名前を書き直すよう強要したり、
イーヴィーを女の子グループから無理やり引きずり離したり、
それはそれはひどかったそうですよ。
結局、もっと理解のある学校に転校しなくてはなりませんでした。
それに、名前を変えるだけではなく体のケアもしなくてはなりません。
13歳の誕生日から「第二次性徴遮断薬」と呼ばれる思春期の体の変化を止める薬の投与を始め、
14歳からその第2段階となるホルモン療法を始めています。
ホルモン療法が許可された日は「もっと自分に近付ける!」と
涙を流して喜んだそうですよ。
イーヴィーのインスタを見ると最近はより女性っぽくなってきてるし、
治療の効果が出てきてるのかもしれませんね。
自分が自分でいられない疑問、
親でさえ認めてくれない孤独感、
社会が受け入れてくれない疎外感。
こんな大変なことと戦ってきたイーヴィーの力は両親を変えただけではなく、
オーストラリア、そして世界をも変えていくかもしれません。
そんなイーヴィーの活躍を、一緒に見ていきますよ!
『ファースト・デイ わたしはハナ!』はもともとショート映画だった! イーヴィー・マクドナルドの女優デビューと過去出演作品
トランスジェンダーを公言し女の子として生活するようになったイーヴィーは、モデルを始めます。
2017年3月には地元メルボルンで開かれた
「インターナショナル・キッズ・ファッション・パレード」で
ランウェイデビューも果たしました。
そして同年10月、ショート映画『First Day』(原題)の主人公ハナ役で女優デビューを飾ります。
これはオーストラリアの公共放送局ABCが
10月11日の「国際ガールズ・デー」に合わせて制作した5本のショート映画のうちの1本で、
ドラマミニシリーズ『ファースト・デイ わたしはハナ!』(原題: First Day)のパイロット版でした。
この映画のディレクターは最初から
「トランスジェンダーの主人公」を演じる「トランスジェンダーの子役」
を探していました。
そしてやっと見つけ出した子役がイーヴィーだったんです。
オーディションに受かった時のことを、イーヴィーはこんなふうに振り返ってますよ。
「家でテレビ見てたら、お姉ちゃんに
『ママが呼んでるわよ』って言われたの。シリアスな感じだったから、私何か悪いことしたかしらって思ったわ。
で、ママの部屋に行ったらお姉ちゃんが『びっくりするわよ』って。
そしたらママが『First Day』のディレクターと電話がつながってるから話せって言うの。
なに、なにが起きてるの?って感じだった。
そしたら、役に選ばれたって告げられて、
電話切った瞬間に叫びまくったわ!」引用元:Australian Children’s Television Foundation
このディレクターがとても素敵な女性で、
初めて演技に取り組むイーヴィーの生まれながらの感性を活かそうと、
台本を渡すのをわざと遅らせて自然な演技を引き出したそうです。
ミニシリーズも同じディレクターなんですよ。
イーヴィーも安心して演技に取り組めたでしょうね。
ニュース情報番組『The Project』で豪首相に噛み付いた! イーヴィー・マクドナルドのトランスジェンダー啓蒙活動
イーヴィーはトランスジェンダーの子供が抱える問題を広く知ってもらおうと、
積極的にいろんな取材やインタビューに答えています。
と言うもの、もともとイーヴィー自身トランスジェンダーについて何も知らなくて、
「こんな思いをしているのは世界中で自分1人だけだ」と思い込んでいたそうです。
後になって、自分と同じように心とカラダの性別に悩む人がたくさんいることを知って、
本当にホッとしたんだとか。
だからこそ、性別に悩む同世代含め
もっとたくさんの人にこの問題に目を向けてもらいたいと考えています。
そんな中に起きたのが、
当時首相に就任したばかりだったスコット・モリソン豪首相のツイート事件でした。
We do not need ‘gender whisperers’ in our schools. Let kids be kids. https://t.co/POzM26PXU5
— Scott Morrison (@ScottMorrisonMP) September 4, 2018
2018年9月5日、モリソン首相は
「トランスジェンダーの子供を早期に見分けるトレーニングが教師向けに進められている」
という記事をリツイートする形で、
「我が国の学校に『性別の調教師』などいらない。子供は子供であればいい」
とツイートしたのです。
つまり、
「性別は決まりきっているんだから、それ以上議論する必要はない」
という、超保守的な考え。
これに憤慨したイーヴィーは
モリソン首相が翌日出演予定だったニュース情報番組『The Project』(原題)に首相宛てのビデオを送りつけ、
モリソン首相は当日そのビデオを生放送のスタジオで見ることになりました。
「私はイーヴィー13歳、トランスジェンダーです。
首相に言いたいことがあります。
オーストラリアには何千というジェンダー・ダイヴァースの子供達がいます。
私たちは、あなたのツイートのように軽んじた扱いは受けたくありません。
このような考え方を受ける側がどんな思いをするのか、私は知ってます。
私はクリスチャンスクールで、男の子の振りをさせられました。
何週間も矯正カウンセリングを受けさせられました。
子供時代は一度きりしかないのに、
私の子供時代はこういう考え方によって奪われてしまったのです。」引用元:The Project
モリソン首相はコメンテーターに意見を求められると
「いや、親の役割を教師が奪うのはおかしいって言っただけだよ。
家族のことに教師が割り込むなんて変でしょ」
と言い逃れ…
いやあ、相手が首相であっても、いえ、きっと自分の国の首相だからこそ、
容赦なく意見を言うイーヴィーは力強い!
お母さんのメーガンも「Parents of Gender Diverse Children」という
ジェンダーに悩みを抱える子を持つ親のためのネットワークを設立、
支援に奔走しています。
意義深い活動を、これからも続けていってもらいたいですね。
『ファースト・デイ』シーズン2が決定⁈ イーヴィー・マクドナルドの最新作
そんなイーヴィーの最新作といえばやはり『ファースト・デイ わたしはハナ!』!
2017年に大好評を収めたショート映画が全4回のミニシリーズになって帰ってきました。
『ファースト・デイ わたしはハナ!』の中でいじめっ子イザベラを演じたイザベル・バーメスターとは、
撮影中は毎週末遊びに出かけ、今でもメールのやりとりをするほど超仲良しなんですよ!
深刻なシーンになるとお互い笑いをこらえながら撮影に臨んでいたとか(笑)。
ティーンらしいですね。
そしてなんと!
『ファースト・デイ わたしはハナ!』はシーズン2の話が持ち上がっているそうです!
さらに、『ファースト・デイ わたしはハナ!』の他のキャラクターにフォーカスしたスピンアウトの可能性も!!
これは楽しみですね。
ぜひ実現して欲しいです!
「演じることは小さい頃からの私のパッション」というイーヴィー。
新型コロナの影響で棚上げになった作品もあるようですが、
「この前ネットフリックスドラマのオーディションも受けたし、
そのうちいい報告ができればいいな」
なんて話しています。
しっかりとした意見を持ち、自分らしく生きることのできる幸せを満喫しているイーヴィー。
女優として、トランスジェンダーとして、
オーストラリアから世界に、
きっと大きく飛躍していくことでしょう!
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