こんにちは、「にぎわす.com」のコブタです^^
2016年(平成28年)7月2日、9日(土)の2回に渡って、毎回3話ずつ、なぜかたった6回だけ放送される
『ハンク ~ちょっと特別なボクの日常~』についてです。
で、今日はその中から、主人公ハンク・ジプザー役のニック・ジェームズ君や、
原作者であり役者でもある、ハンク達の良き理解者
ロック先生役ヘンリー・ウィンクラーさん
について調べてみたいと思います!
自身がディスレクシア(読み書き困難)であったというヘンリーさんと、ディスレクシアってどんなものなのか少しふれてみたいと思います。
本日は、テーマがテーマなだけに、文字だらけになってしまうかもしれませんが、
あなたがたった一人、読むだけで、
少しでもこの世界でいきいきと生きていける人が増えるんだという、
人々を勇気づける意味でも、最後まで読んでみて下さいね!
文字が読めるって本当にすばらしいことなんです^^
ハンク役ニック・ジェームズ君公式プロフィール
~宣材データ、出演番組より~
芸名: Nick James(ニック・ジェームズ) 本名: Nicholas James Fagg 別名: 生年月日: 2000年1月10日(16歳) 出身地: 英国 活動分野: 俳優 Twitter: Nick James(@__nickjames__) |
~ニック・ジェームズ過去出演暦~
2012年『サイレント・ウィットネス』
2013年『ザ・ホワイト・クイーン』でトーマス・グレイ役を演じました。
ちなみに第3シリーズは、本国イギリスで5月26日スタートしたそう!
やばい、ハンクがめちゃくちゃ大きくなってない?!
現在、ジェームズ君は、16歳。
そりゃ大きくなるわけだわ!
ロック先生役ヘンリー・ウィンクラー
公式プロフィール
~宣材データ、出演番組より~
芸名: 本名: 生年月日: 1945年10月30日(歳) 出身地: アメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタン 活動分野: 役者、プロデューサー、監督 身長: 168㎝ 出身校: Twitter: Henry Winkler(hwinkler4real) |
すべては経験から始まった!
ヘンリー・ウィンクラーの生い立ち
音楽のロック先生役のヘンリー・ウィンクラー(以後ヘンリー)は、プロデューサーでもあり、監督でもある役者さん。
ヘンリーは1945年ニューヨークで生まれました。
ご両親は、1939年ユダヤ人への迫害から逃げるため、ドイツからアメリカに渡ってきたユダヤ系。
国内外を問わず取引のある木材会社の社長として働くお父んと、そのパートナーとして働くお母様のもと、育ちました。
文字がまったく読めず、苦労する息子に、両親は「いずれは会社を継いでくれればいい」と思っていたようです。
ところが中学2年生の時、学校演劇でビリー・バッドという役をもらい、初めて演じるという事を知った時、彼の未来は変わり始めます。
高校卒業後、エマーソンカレッジへ進学し、イエール大学へと進んだヘンリー。
・・・名門ですやん!
そこでは美術や、演劇、そして数年後「ヘブライ語文学名誉博士」という肩書まで取得します。
それから俳優になりたいという夢を叶える為、他の駆け出しの役者さん達と同じように、たくさんのコマーシャルに出演します。
(日本とは逆ですね! 日本は売れてくると、コマーシャルに出られるようになりますもんね!)
もし役者になれなかったら児童心理学者になりたかったというくらい子ども達が大好きだったヘンリー。
本格的に役者デビューしたヘンリー・ウィンクラーと活躍!
そして映画で初めて得たのは、1974年『フラットブッシュの主』というブルックリンのギャングの役でした。
そして訪れた転機が1974年のドラマシリーズ『ハッピー・デイズ』のフロンジー役!
50年代を舞台に、高校を退学し、皮ジャンを着て、バイクにまたがり、「アーイー!」と返事をする姿は一躍大人気キャラクターに!
日本人もやってる、「OK!」って時に、親指を立てるしぐさ!
あれは、ヘンリー演じるフロンジーから、人気が出たってご存知でしたか?
多くの俳優たちが、一躍有名になっては消えていった1970年代のアメリカ芸能界で、ヘンリーは持ち前の、礼儀正しく、感じよい性格で、1980年代になっても活躍し続け、
それからプロデューサーや監督業へと転向し、数多くのドラマを担当していく事になります。
NHKでも10年以上前やってましたね、『サブリナ(ティーンエイジ魔女)』なども彼が監修したりしているんですよ^^
ディスレクシア(読み書き困難)だと知ったのは31歳!
それだけでも充分輝かしい活躍ですが、実はヘンリー、31歳まで自身がディスレクシア(読み書き困難な症状)だと知らなかったという。
子どものころから、他の事は別段これといって問題なくこなせるのに、
読み書きだけが不自然にできないので、学校でも周りからも「バカだバカだ」と言われ続けてきたという。
自身も「自分はバカなだけだ」と思っていたという。
そして31歳にして、「自分はディスレクシアだ」という事がわかってから初めて、
正しい知識や改善法を知り、色んな道具や解決策を駆使して、
初めて読書ができるようになったそうです。
感動したでしょうね!
そしてヘンリーはどうなったと思いますか?
彼は児童作家であるリン・オリバーの助けを借りて、
自身の子ども時代の経験をほとんど自伝書のように書き上げ、12人の子ども達が出てくる児童シリーズ『ハンク 世界で一番素晴らしい劣等生(原題:Hank Zipzer)』を書き上げます。
結果、2011年には女王から大英帝国勲章「OBE: Order of the British Empire」を受賞。
その時のジャケットは、スミソニアン博物館にかざってあります。
ハリウッドのチャイニーズシアターの前に、彼の「星」もあるってご存知ですか?
ドラマ『ハンク』は、いじめられたりする事もあって、ちょっと悲しいけれど、とっても幸せな気分になれる話! と、今や世界中で放送されているドラマです。
よく見ると、黒人とアジア人と、白人の子どもが助け合って頑張る様子も、昨今の欧米的でいいですね^^
ドラマなので多少面白おかしく脚色してあるかもしれませんが、実際イヤな思いをし、バカだと言われ続けてきた少年が、今やハリウッドにも名が知れ、大英帝国勲章を貰い受けたわけですから、ほんとうに感動ですよね?
ちなみにヘンリーは現在、様々な慈善団体と積極的に関わり、子ども達に無料で予防接種を提供できるネットワークや、脳性まひ、てんかん財団、おもちゃとトッツキャンペーン、障がい者の為の芸術国家委員会、スペシャルオリンピックスなど活動をしています。
また国内外に関わらず、色んな国でスピーチも行っています。
ディスレクシア(読み書き困難)ってどんなもの?
ところでディスレクシアってなんでしょうか?
一般的に、「学習障害の一種」とされ、別段、知的・理解能力に異常がないのにも関わらず、ただひとつ、文字の読み書きや、文字と音をつなげて発音したりが困難な症状。
「障害」というより、「学習困難な状態」に近いかもしれません。
アルファベットなど、一つ一つは意味をなさない文字を組み合わせて単語を作る言語の国や地域だと、症状を持つ人々の割合が少し高いとされ、
一説によると、日本人だと100人中5~8人、
アルファベットを使う欧米だと、1割~2割弱の人達が、何らかの形で読み書き困難であるとされる。
私達には普通に並んで見える文字も、人にもよりますが、
ディスレクシアの人には、にじんで見えたり、
数行がぐるぐると歪んで見えたり、
鏡で映した文字のように逆さに見えたり、
輪郭がぼやけて見えたり、
文字がてんでばらばらに目に近づいてきたり、
せっかく読もうとした文字や行が、違う場所に移動してしまったりと、
様々なのだそう。
なぜそうなるのかのメカニズムや治療法なども、まだまだ革命的なものはないが、その代わり、
フォントを変えたり、行間を派手に空けたり、行ごとに隠して読書したりと、道具を使って解決していった人達も居る。
また、現在ではパソコンを使う事によって(音声が出るので)、文字と音声を結び付けやすかったりと、様々な方法がある。
現在は、様々な大学や機関が研究を進めていますので、詳細が気になる方は調べてみて下さい。
NPO団体 EDGE公式HP
ディスレクシアだと診断された著名人
現在でも、ディスレクシアについて理解がなく、あまりに文字が書けない為、きちんとした専門家に診断を仰がず「知的障害ではないか」と判断されたり、
「学習障害」と分類分けされたり、
「脳の発達障害」などとされ、
「生涯治らない」などと否定的な説もありますが、大人になってそれが大なり小なり緩和され、それを克服し、活躍されている人達も数多く居ます。
以下はその例。
ジェニファー・アニストン (アメリカ人女優・ブラッドピットの元妻) ビアトリス王女(英国王女、現在の女王の孫) アレクサンダー・グラハム・ベル(発明家・科学者) オーランド・ブルーム(イギリス人俳優) エリン・ブロコビッチ(法律家・社会環境活動家) ネイル・ブッシュ オクタビア・バトラー(SF作家) セリーヌ・バイアーン(ソプラノ歌手) ルイス・キャロル(『不思議の国のアリス』の作者) カール・グスタフ16世(スウェーデン国王) トム・クルーズ(俳優) レオナルド・ダ・ビンチ(絵描き・博識者) パトリック・デンプシー(アメリカ人俳優) ウーピー・ゴールドバーグ(アメリカン人女優) スティーブ・ジョブス キーラ・ナイトレイ(女優) スティーブ・マックイーン(俳優、監督) ミーカ(イギリス人歌手、作曲家) アリッサ・ミラノ(アメリカ人女優) スティーブン・スピルバーグ(映画監督) オジー・オズボーン(音楽家) パブロ・ピカソ(スペイン人画家) リー・クアン・ヨー |
私達の生活に影響を与えている偉人も含まれていたのが、わかりましたか?
スポーツ選手などから、果ては科学者、数学博士、総理大臣に至るまで、私達凡人以上に頭脳の必要な、多種多様な職業についておられます。
決して、子ども達が単純にからかうような「馬鹿」などではない事がご理解いただけると思います。
またSF作家のオクタビア・バトラーや、『ハンク』の作者ヘンリー・ウィンクらーのように、イエール大学のような名門で、「ヘブライ語文学名誉博士号」という単位を修めているように、文字を読むことすら難しかったのが、後に文学の面でも才覚を発揮しておられる方々も、多々おられます。
極端な事を書くようですが、まだディスレクシアについての研究がそこまで進んでいないだけで、いずれは治るものなのか治らないものなのか、
はてまた脳の「障害」なのかどうかすらわからない状態です。
・・・本来動物は「文字を読む」ようにはできていないため、人間は脳の何らかの別の部分で、「読む機能」を補っていると考えられますが、
ディスレクシアの人々は、多分全く別の箇所を使っている可能性もあるそうです。
なんだか生物の根源?メカニズムに迫る、症状ですね!
この元気で明るい『ハンク』の話を見て、少しでもディスレクシアに対する人々の認知度や、理解が深まるといいですね!
それにしてもなんでNHKはいつもいつもシーズン1の第6話までしか放送しないんだろう・・・。
イギリスは第3シーズンまで始まってるのに!
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